Tu&Aki’s Couple Life

ゲイが考える『ベトナム』『アジア』『海外旅行』『日本』『仕事・働き方』そして『大事な彼氏』のこと

香港 ~国家安全法~

アジア好きのAkiです。

 

 

 

エキゾチックで素敵な街、香港のことです。

以前も、中国の一党独裁から、自由を守る香港のデモや抗議活動について書きました。

tuaki.hatenablog.com

 

その後、2019年11月24日には、区議会(地方議会)選挙が行われ、民主派が385議席と定数452議席のうち85%を獲得し圧勝。親中派は59議席にとどまり、投票前の292議席から大幅に減少。

 

要するに、香港の人たちは明確に中国共産党に対してNoを示したのでした。

 

しかしながら、2020年、コロナ禍で世界が不安になる中、中国は、香港への国家安全法の適用を採択しました。

 

www.bbc.com

 

この法律によれば、香港では今後、次の4つが犯罪行為とみなされるそうです。


・分離独立行為― 中国からの離脱
・反政府行為― 中央政府の権力あるいは権威の弱体化
・テロ行為― 人への暴力や脅迫
・香港に干渉する国外勢力による活動

 

これらは、現在、共産党支配下の中国大陸で行われている内容で、香港でも中国政府を批判した人が罰せられることになる、というものです。

 

これに対して、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダは、国家安全法を中国政府が直接導入することで「香港人の自由を狭め」、「香港の自治や、香港を今まで繁栄させてきた仕組みを劇的に損なう」ことになる、と反対の声をあげています。
香港はかつて、150年以上にわたってイギリスの植民地であり、その後、イギリスと中国は1984年に、「一国二制度」の下に香港が1997年に中国に返還されることで合意。香港は中国の一部になるものの、返還から50年間は「外交と国防問題以外では高い自治を維持する」ことになりました(要するに、2047年まではイギリス式の資本主義体制を維持)。したがって、今回の国家安全法の導入は、この時に両国が署名した中英連合声明で定められた中国の国際的義務に抵触するほか、「一国二制度」の原則を損ない、「香港で政治犯罪で起訴される可能性を高める」ことになるという主張です。

 

で、日本の対応なのですが、5月28日、菅官房長官は「議決が国際社会や香港市民が強く懸念する中でなされたことや、香港の情勢を深く憂慮している」と述べました。また同日、秋葉剛男外務事務次官は孔鉉佑駐日中国大使を外務省に呼び、「深い憂慮」を強く申し入れた。しかし、日本政府もアメリカやイギリスなどの共同声明に参加を打診されていたものの、これは拒否したそうです。

 

この日本政府の対応は正しいと自分は思います。

 

中国は共産主義国家で、一党独裁で、中華思想バリバリで、身勝手な振舞いを平気でする国で、へどが出るのですが、その一方で、人権をふりかざして中国をたたく、英米、要するにアングロサクソンの国々の中国への内政干渉まがいの振舞いも感心しません。

 

中国の国家安全法の施行についての問題なのですが、

実は、中国 VS アメリカ(アングロサクソン)の争いなのではないかと思えるのです。

 

tuaki.hatenablog.com

 

だから、アングロサクソンでもなんでもない、日本が中国たたきに参加するというのは筋が違う。単純にそう思うのですが、さて、どんなもんでしょうか。

 

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※英領香港旗;今は反体制派の旗になっているそうです。 

 

 

香港 ~国家安全法~(終わり)

 

追記)中国の全国人民代表大会全人代=国会)常務委員会の委員長会議は6月28日、香港に導入する国家安全法制の柱となる「香港国家安全維持法」の最終案を固め、全人代常務委会議で審議することを決めました。最終日の30日に可決する可能性が高く、香港メディアは7月1日にもこの法律が施行される、と報道しています。

これから、ますます、香港に住む人の人権をめぐる、つばぜり合いがより激しくなってくるように思います。そして、もはや、香港は、世界金融の中心都市でもなく、またエキゾチックで素敵な観光の町でもなくなり、ただの中国の地方都市になってゆくのだと思います。