アジア好きのAkiです。
またまた、香港の話です。
今の香港を伝える記事・・・
・・・7月1日、北京の天安門広場で華々しく開かれた中国共産党建党100周年の祝賀大会。習近平(シー・チンピン)総書記(国家主席)は1時間以上も演説し、「中華民族の偉大な復興」のために党と人民が奮闘し、列強に支配された「半植民地」から世界第2位の経済大国へと上り詰めたと強調した。さらに80回以上も「人民」という言葉を使い、「歴史と人民が中国共産党を選んだ」と述べた。
習近平総書記、あなたが言う人民とはいったい誰なのか。
同じ日、返還から24年目を迎えた香港では、大規模なデモが行われないように、警察官1万人が動員され、中心部の公園が封鎖された。警察官は市民を呼び止めて持ち物を調べ、国旗を侮辱した疑いや、国家の分裂をあおるプラカードを持っていた疑いなどで19人を逮捕した。
国安法違反の密告を促す専用のホットラインが開設され、この1年で10万件以上の通報があったという。少々荒っぽいが、おおらかで包容力のあった香港があっという間に監視社会になった。
また、香港から海外への移住者が急増している。昨年1~3月、「永久に香港を去る」ことを理由に解約された年金額は19億香港ドル(約270億円)と前年同期の1.5倍に、ビザ取得に必要な無犯罪証明書の申請件数は直近1年で3万4000件に達した。この1年で2万人近くの生徒が小・中・高校を退学している。
6月17日、香港最後の民主派の新聞といわれる「蘋果日報(アップル・デイリー、リンゴ日報)」の編集長、CEO(最高経営責任者)ら5人が逮捕され、同社の資産も凍結された。昨年6月末の国安法施行以前の「外国勢力を駆り立て、香港や中国政府の制裁発動を求めた十数本の記事」などが同法に抵触する疑いがあるという。国安法は過去に遡及して適用しないと説明しているにもかかわらず、過去の記事にまでさかのぼって取り締まりを行おうとしている可能性がある。6月23日、蘋果日報は停刊を正式に表明した。・・・・
香港の自由は、返還後50年は維持されるという約束を、いとも簡単に破って、今、消滅した。一国二制度が、窮余の一策として、香港に適用されたが、国家安全法の適用でもろくも終わってしまった。
中国を支配しているのは、民主主義でもなんでもない中国共産党であること、そして、それはプロレタリア独裁という名の独裁政治であること、それを強く思い出させてくれた。香港を巡る一年はそんな時であったように思います。
もう魅力がない香港。二度と行くことはないでしょう。
惜別の時、ですね。
香港、惜別の時(終わり)