理系の技術者で、今は、会社勤めを辞めてフリーランスをやっているAkiです。
今日は、思い出話?です。
企業では、メーカーとしての基礎研究企画や推進、はたまた量産化など、さまざまな仕事に従事しましたが、『燃料電池』を研究テーマに取り上げたことがあります。
一応、その『燃料電池』についての説明を転記しときます。
燃料電池は、水素と酸化剤(多くは酸素)の化学反応を利用して、電気を直接生成する装置。従来の発電方法とは異なり、熱エネルギーを介さずに化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換するため、高い発電効率を実現できる、とされている。
燃料電池は、水の電気分解の逆の原理で動作し、まずマイナス電極で水素が水素イオンと電子に分離し、水素イオンは電解質を通過してプラス電極へ移動する。電子は外部回路を通って電流として流れ、プラス電極で酸素と結合して水を生成する。
要するに、水素と酸素(空気)をインプットすることで電気をおこすことができる発電機なのです。(電池というよりも)
燃料電池は、かつて宇宙開発の分野で利用されて以来、さまざまな分野での応用が進められて、家庭用システム(家庭用燃料電池「エネファーム」、家庭での電気や給湯に利用)、燃料電池自動車(FCV)、あるいは大規模な発電施設やオフィスビルでの電力供給源、バックアップ電源などなど、さまざま展開が試みられてきました。

宇宙船に採用されたのは1965年、民生では1987年に固体高分子形燃料電池(PEFC)が開発されました。そして、燃料である水素が、将来のエネルギーとなる、という掛け声の下で、延々と研究開発が行われてきました。
民生用としての研究は、実に40年余り。
その期待の大きさとは裏腹に、思ったほど普及は進んでません。
貴金属などの材料費のためにコスト高になるとか、耐久性、システムの大きさなどの技術課題もあったのですが、結局、燃料として水素(H2)を使うことがネックということなのでしょうか。地球上に天然水素は、ほとんど存在せず、工業的に生産しなければならない。
その時点で、化石燃料に負けている。
いくら地球環境にいいからといって、
それは、民生レベルでのモチベーションには決してならない。(当たり前のことですが)
当時、そのことは薄々、わかっていたのですが、勤めている会社で研究テーマをどうしても立ち上げなければならないとき、切羽詰まって、将来に向けて、ということで、環境に優しい、トレンドに合っている、日本政府(政府は燃料電池関連には少なくとも数兆円規模を投入)もバックアップしている『燃料電池』を研究テーマに掲げました。
これは、経営陣にウケました。
というか誰も反対できなかった。
そして、まだ、市場は形成されず、ということで終わった。
環境問題は、企業の体裁を整えるだけ。
それ以上は不要、ということでしょうか。
それを知りつつ、困ったときに環境問題を利用してきた自分にも嫌気がさす。
燃料電池を振り返る(終わり)

