ベトナム好きのAkiです。
ベトナムを旅行して、そのとき感じたベトナム戦争の記憶というものを書いています。
首都のハノイは、ベトナム人の相方が住んでいるので、しょっちゅう会いに行ってます。それで、時間が空いたりすると一人で観光地を見て回ります。
そんな観光地の一つ、
ハノイのど真ん中にあるホアロー収容所(Nha Tu Hoa Lo)にも行きました。
昔の捕虜収容所なのですが、今は博物館になっていて誰でも見学することができます。
ホアロー収容所;フランス語名だと Maison Centrale。入口にはそう書かれています。メゾン・セントラレ、優雅な響きです。
でも、実際はホアロー、ベトナム語で、火が燃え盛る炉、という意味。 この収容所はベトナムでのフランス植民地拡大に重要な役割を果たしました。多くのベトナム人が政治犯として捕らえられ、拷問の末に命を失いました。ドンズー運動をおこしたファン・ボイ・チャウやベトナム独立革命を指揮した多くの人々がここに収容されました。
※ドンズー運動、 東遊運動、19世紀末からフランス領インドシナで発生した、ベトナム民族独立運動、ベトナム独立の為、日本へ行き学ぼう、という運動。
また時代が下って、ベトナム戦争時、アメリカ上院議員ジョン・ マケインは、軍のパイロットを務めていた時に捕虜となり、5年間収容されました。また、ここで6 年間にわたる捕虜生活を送ったダグラス ・ピーターソンは、1997年、ベトナム戦争後初の駐ベトナムアメリカ大使となりました。
実際に展示されている写真を見ましたが、アメリカ人捕虜の場合、虐待こそなかったようなのですが、戦時中は市中引き回しのようなことも行われ、一般市民からは、罵声を浴びせられていたようです。
近代的なビルに囲まれた一角なのですが、そこの部分だけ、フランス植民地時代からベトナム戦争の時代の匂いがあるように思えました。
暗くて、鬱々とした、陰湿な匂い。
それは今でも感じられます。