Tu&Aki’s Couple Life

ゲイが考える『ベトナム』『アジア』『海外旅行』『日本』『仕事・働き方』そして『大事な彼氏』のこと

東アジアのこと

アジア好きのAkiです。

 

「民族と文明で読み解く大アジア史」宇山卓栄著、2022年、を読みました。

 

 

単に、東アジアの中国、朝鮮、日本の歴史を簡潔に振り返って論じているのですが、
読んでいて新鮮に感じました。

 

歴史の勉強では、日本史とか世界史とかいうカテゴリーがあって、その世界史の中で、中国史朝鮮史朝鮮半島史)が記述されるのですが、大陸においては、中国、朝鮮などの区分けがもともとあったわけではなく、侵略する、される、の連続で、同時に民族の移動、同化も行われ、その国境や、国名も含めて変遷が著しい。

 

例えば、朝鮮。
朝鮮民族の起源は諸説あるのでしょうけど、半島南部に元々いた韓民族と、中国東北部から南進してきた満州民族との融合なのだそうです。6世紀ころ、朝鮮には、高句麗百済新羅などの国があったのですが、そのうち高句麗は、現在の韓国、北朝鮮そして中国満洲の南部にかけての地域を占めていました。

 

要するに、朝鮮、中国という今の国の括りで、論じても真実には近づかない、ということかな。

 

日本は、島国で、ずっと同じ地域で、一つの国でした(4~6世紀ごろの大和時代以降)。

 

その立ち位置と考え方で大陸の国を考えたり、論じても理解が追い付かない。日本から見える、韓国、北朝鮮、中国の振舞は、まったく理解できない。

 

その理由が、合従連衡を重ねてきた地続きの大陸と、島国でずっと一つの国であった日本との違いにあるのかも、と思ったのです。

 

東アジアのこと(終わり)

 

追記)それと同時に思ったのは・・・
かつて、第二次世界大戦が終わって、冷戦が始まり、世界で東西の分断が起こりました。ヨーロッパでは東西ドイツ、アジアでは、南北のベトナムと朝鮮。今、分断されているのは、朝鮮、すなわち韓国と北朝鮮だけとなりました。その統一は民族の悲願です。
・・・・みたいな、ストーリー、ロジックがあるのでですが、

そうではないかも、とも思いました。大陸の栄枯盛衰を振り返れば、今の状況は、朝鮮半島という極東の地域に単に2つの国が存在している、という歴史の一断面に過ぎない。それは異常ではなく、定常。
もっと言えば、北朝鮮人と韓国人という2つの民族が、半島に存在している、としても不思議ではない。

日本という単一国家に住む日本人として、大陸への見方を様々な点で変えなければならないかな、と感じた次第です。