ベトナム好きのAkiです。
以前、ハノイ近郊のバッチャンに行ってとっても素敵な壁画を買いました。
美術館に彼氏と一緒に行ったときに、売店で売られていて、目について、ああ、いいなと思って、買ったのです。
この版画です。
ドンホー版画というそうです。
ドンホー版画(Tranh Đông Hồ);ベトナム北部のバクニン省、ドンホー村で製作されている伝統的な絵が描かれた版画。 ベトナムの生活、風物詩、風刺などが描かれ、ベトナム語では現在、使われない漢字の言葉が添えられることがあり、昔、貧しかった庶民が正月だけは華やかにしたい、また将来は幸せになりたい、と願って作られたものだそうです。現代では、めでたいもの、新年を祝賀する縁起物として旧正月(テト)の時期に家庭で飾られるそうです。
自分が買った版画には、「栄帰拝祖」、「進士」と漢字で書かれています。
「栄帰拝祖」は、科挙に合格すれば錦を飾って故郷に帰り先祖に一族の繁栄を報告できるという意味、「進士」は、その科挙の合格者のことです。
なので、勉学に励み、朝廷に仕えるべく試験(科挙)に臨み、念願かなって合格し、官吏(進士)となることができ、その結果を故郷の人々と祖先に報告に行く、そんな風景が描かれているのです。たぶん、現代では大学受験のお守りのようなものなのでしょうか。
苦労が実って、故郷に錦を飾る、
そんな幸せと楽しさがあふれている絵。
色彩と人々の表情がとってもいいかな、と自分は思いました。
ベトナムの芸術探訪です。
ベトナム ~ドンホー版画~ (終わり)
※版画に書かれている文字(漢字)ですが、今の若いベトナム人(彼氏も含めて)は読めません。彼らの親の世代だと多少、漢字の読み書きはできるようなのですが。