日本人ゲイのAkiです。
ベトナムのサパへは日本から空路ハノイに飛び、市内にあるハノイ駅から約8時間の夜行寝台列車の旅となります。彼氏のTuとはハノイ駅で待ち合わせすることにしました。Tuは当日仕事があるので、会うのは仕事が終わった夕方なのです。
日本は連日の猛暑でしたが、ハノイも暑い! それとすごい湿気!。
ノイバイ空港に降り立つと、そのもわっとした空気が体にまとわりつきます。
前回、ハノイに来たのは2017年なので2年ぶりです。
しかし、ハノイの熱気と匂いは変っていません。
懐かしいハノイの町の匂いです。
空港のイミグレを無事通過し、少しだけ日本円をベトナムドンに両替しました。1円が216ドンでしたのでやはり円高に振れているようです。ちなみに市内の銀行で両替すると211ドンですので、空港での両替はお得です。タクシーで空港からハノイ駅に向かいます。以前来たときと比べて格段に道路がよくなっており、快適なドライブです。
しかし、運転手がしきりにハノイのホテル名を聞いてきます、変だな、と思ったのですが、英語が全く通じていませんでした。Akiは ”Hanoi station, please" と言い、運転手は”OK"と言っていたので問題なしのはずでしたが、Hanoiという言葉だけが通じていたようでした。Akiは、”Ga Hanoi(ハノイ駅)”、”SAPA"、と連呼して、ようやく納得してもらい、ハノイ駅へ向かうことができました。
(ハノイ駅)
(ハノイ駅前)
(ハノイ駅前)※雨が降ってきました
(ハノイ駅構内)
スコールのような雨が降り、湿気がすごいことになってきましたが、6時には駅に着くことができました。彼氏とは夕方の6時半に待ち合せです。首都のメインステーションなのでさぞかし大きくて、人込みの雑踏の中で、簡単にTuと会えるのか心配でしたが、まったくの杞憂でした。拍子抜けするくらいあっさりした駅で、7時を過ぎたころにヒョイとTuが現れました。
やあ、しばらく、Tu、一年ぶりだね
”そう、一年ぶりだよ”
”交通渋滞がひどくて時間がかかっちゃった” 、とTuがこぼします。
感動の再会なのですが、少しぎこちない、抱き合うこともないし。あれ? なにかあったかな、あれだけ会いたいね、と言っていたのに。
まだ列車の時間には間があるので、近くのコーヒーショップ(Highland coffee)に入りました。向かい合って座ったのですが、最初は、あまりしゃべりませんでした。一年前と変わってないかな、とお互いを観察していたのです。それと、Akiの口から英語がうまいこと出てきません。Akiは彼氏と話すときだけ英語をしゃべるのですが、日頃はまったく使っていないので切り替えに時間がかかるのです。やはり一年という長さを感じます。
だけど、やっぱり、好き、
とAkiは思いました。
Tuはどう思っているんだろう、少し気になります。なにかよそよそしい雰囲気だし。しばらくして列車に乗り込む時刻となりました。今回はTuが夜行列車を予約してくれたのでAkiはTuについてゆくだけです。
9時35分、ハノイ発ラオカイ行、SP1列車に乗り込みました。
(ハノイ駅構内の列車の案内板)
※この案内板の下の入り口が検札で、そこからプラットホームに出ます。
(ハノイ駅のプラットホーム)※右側がAkiたちが乗るSP1です
(SP1寝台車の内部)
※二段ベッドが二つあります、枕の下に毛布
プラットホームから列車に乗り、コンパートメントに2人で入ると、Tuを強く抱きしめました。Akiは、ほっとしました。駅の構内やコーヒーショップでは人が多くて、照れくさくて抱き合うことなどできません。彼氏を抱きしめて、彼氏から抱きしめられて、やっぱり、お互い好きなんだということが確認できました。一年たってもTu&Akiは変っていませんでした。そして、ゆっくりと列車はハノイを出発しました。ベトナムの鉄道に、がたことと揺られながら、彼氏と一緒の、一年ぶりの夜を過ごすことができたのです。
列車は、翌日の朝、6時前に中国との国境の街ラオカイ(Lao Cai)に無事到着しました。目的地のサパはここからさらに乗り合いタクシー(ミニバス)で1時間ほどです。実は、Akiは寝起きの状態で列車から降りた為、スマホを車内に置き忘れてしまいました。Tuにそのことを言うと、すぐに鉄道会社に電話して、とってきてくれました。今回の旅、まったくTuに頼りっぱなしでした。一年たって変わったこと、それは彼氏が大きく成長していたことかもしれません。段取りとか、スケジュールとかをてきぱきとこなしてくれました。一年前までは、だらだらしていて、Akiが、Tu! どうするの? みたいなことを何度も言っていたように記憶しています。
ベトナム、サパの旅、今までとは少し違った旅になりそうです。
(ラオカイ駅)※中国国境の街
(ラオカイ駅前)※サパ行きのミニバスがとまっています。
ベトナムの旅(サパ)(2)つづく