日本人ゲイのAkiです。
Akiにはベトナム人の彼氏がいます。あらためて紹介したいと思います。名前はTuと言います。最初に会ったのが2014年の12月、ベトナムのハノイでした。そのあと2015年の8月に再会して、
I love you！
”I love you, too！" という関係になりました。
初めて会ったときTuは25歳で、大学を卒業し、社会人３年目でした。それから４年。この間、合わせて9回会いました。というか4年で9回しか会っていません。だいたい年2回のペースです。いつもAkiが東南アジアに出かけてTuと落ち合うようにしています。毎日、チャットをしているのでいつもTuが隣にいるように感じていて、日本とベトナムの超遠距離なのですが、それほどの寂しさはないです。
嘘です。年2回しか会えないので寂しい。
特に最初のころは、この関係はいつまで続くのだろうか、と不安に駆られていました。それはTuも同じだったようで、二人で一生懸命、英語でチャットをしました。チャットをしながら、2回、3回と実際に会うにつれて、お互いが初めてわかって、理解しあって、信頼しあうことができました。これは、日本人同士でも同じなんでしょうけどね。そして、その関係が ”Steady" になったとき二人とも本当にうれしかったのです。ああ、これでもう心配しなくてもいいと思ったのでした。
（のび太）※ネットからの引用、どちらかというと彼氏のTuはのび太に似てます。
あるとき、二人でお土産物屋さんに入って、品物を物色していると、店の若い女の子がTuに話しかけました。
”どこから来たの？ ハノイ、へええ、結婚してるの？ 彼女いるの？”
Tuは顔を赤らめていました。女の子にからかわれていたのです。
むにゅむにゅ・・・何かをぶつぶつ言ってました。
”ほぼ結婚しているんだ”、と言ってたようです。
（ここのところだけAkiにわかるように小さい声で英語でいいました）
実はAkiはこのとき、とてもうれしかったのです。TuとAkiは、 I love you！、”I love you, too！"の関係で、これをTuが大事にしてくれていると確認できたからです。遠距離恋愛だと、ちょっとした言葉や行動に敏感になるように思います。毎日会っていれば、たくさんの会話の中に埋もれることもあるでしょうが、遠距離だと会っている時間の密度がものすごく高くて、そのときの言葉やしぐさを全部覚えてしまいます。そして、久しぶりに会って、抱き合った時、本当かな、夢じゃないよね、みたいな感覚になるのです。一緒に住めたらいいねと、ときどき二人で話します。それはそれで大変なんでしょうけどね。
いつもAkiがベトナムに行って彼氏と会っているのでので、Tuに言ったことがあります。
Tu、一回、日本に来たら？
Tuが好きなドラえもんの博物館もあるし
しかし、これはTuにとって無理なことです。ビザの問題があるのです。日本人は15日間の滞在であればノービザでベトナムに入ることができるのですが、ベトナム人の場合、日本に入国するためにはビザが必要なのです。ビザ申請書を書いて、身元引受人（日本側）の書類や銀行の残高証明書などを整えて、ハノイの日本大使館へ提出して、後日、また大使館に出向いて、面接して、それで問題がなければ、やっとビザが発給されるのです。なのでベトナムを含めた東南アジアで彼氏と会うことになるのです（ベトナムはASEAN加盟国なので東南アジアであればノービザで入国できます）。
Tuと一緒にいると本当に気持ちが楽です。Tuはわがままなことは言わないし、食べ物もなんでも食べるし、いつもゆったりとしているし、なのでのんびり気味のAkiとは合うのだと思います。でも、もう少し甘えてくれてもいいのに、と思ったりもします。それでも、お互いに、”Cheｍistry" が合うね、と言い合っています。ベトナムで年２回しか会えませんが、これは仕方がないことです。国際恋愛だし、超遠距離だし、初めからわかっていたことなのです。毎日チャットをすることで、お互いの気持ちを慰めて、関係を保っています。あと、大事なことだな、と思ったのは面子（メンツ）のことです。ベトナム人は面子を重んじます。なので、いくら年下の彼氏であっても、意見をよく聞いて、対等の関係でいなければならないかなと思っています。でも、これはおそらく日本人同士でも同じでしょう。
チャットをしていると彼氏がそばにいる ”錯覚” に陥ります。バーチャルですけどデートしている錯覚です。少し寂しいですが、彼氏がいることの確認なのです。遠距離なので仕方がありません。Akiは、Tuが彼氏でいてくれるだけで満足です、と思うようにしています。
あらためて彼氏のこと（終わり）
