世界情勢にちょっぴり関心があるAkiです。
5月のGWに日本の岸田首相がアジアやEUを訪問しました(インドネシア、ベトナム、タイ、イタリア、バチカン、イギリス)。
そのうち、ベトナムは5月1日にファム・ミン・チン首相とハノイの首相府で会談し、ロシアによるウクライナ侵攻を巡り、即時停戦と人道支援の重要性で一致し、「主権や領土の一体性を尊重する原則が守られなければならない」との認識を共有したそうです。
このニュースを聞いて、
「ええええ・・・」って思いました。
以前も、ウクライナ戦争に対するベトナムの対応について書いたのですが、
その時は、
ベトナム人彼氏も含めて、ロシア寄りの姿勢でした。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐる国連総会でのロシアへの非難決議についても、大多数が賛成したにもかかわらずベトナムは棄権しました。
要するに、どちらにもつかない、という立場に立っているのです。
元来、ベトナムとロシアは仲が良く(ベトナム中南部のニャチャンではロシア人観光客をよく見ます)、隣国の超大国である中国と共存してゆくには、中国のさらに北にある大国ロシアとは親交があった方がいい。これはもう国の政策というよりも、古来からベトナム人が持っているバランス感覚ですね。
でも、今回、日本の首相がベトナムに来て、
『ロシアによるウクライナ侵攻を巡り、即時停戦と人道支援の重要性で一致』ということになって、一歩、踏み出しました。
これは、どう考えるべきか、ベトナムの方針転換?、ロシアを非難する側に回るということでしょうか?
自分が思うに、
事はそんなに単純ではなくて、ましてや親日国のベトナムだから、日本の首相の顔を立てた、ということでもなく、
ひとえに中国対策のように思えます。
中国カードとしてのロシアが弱体化したり、あるいはロシアが中国に接近すると、中国へのけん制が削がれるわけで、その代わりとしての”日本”が必要とされている。
そんなことではないかと思うのですが、
はたしてどんなもんでしょうか?
ベトナムの行方(終わり)