ロシア侵攻に憤りを感じつつ、ウクライナ紛争について考えているAkiです。
今回、考えてみるのは、ロシアへの経済制裁の影響についてです。ロシアに厳しい経済制裁をすれば、当然、ロシアも対抗措置をとってくる。今回、ロシアの金融機関を世界のマーケットから締め出そうとしているので、ロシアとの貿易全般に大きな影響がでそう。要するに、ロシアからの輸出入ができなくなる、ということですね。
ロシアの主な貿易品目、まずは輸入品目では、一般機械が20.0%と最も多く、次いで、電気機器(11.8%)、車両及び同製品(9.4%)となっています。日本からは、車両を輸入しているようです。
クルマが日本からの輸出品目なのですが、ロシア、ベラルーシ向けだけなのでそれほど大きな影響はなさそう。
一方、輸出の最大は、鉱物性燃料であり、石油や天然ガスなどで、輸出額全体の48.6%を占める。次いで、鉄鋼(5.3%)、貴金属等(3.1%)となっています。日本へは木材を輸出しているようです。
輸出相手国をみると、全体の約半分近い44.7%がEU諸国向けであり、次いで中国(10.9%)、ベラルーシ(5.1%)が多い。日本は意外と少なくて4%程度。
気になるのは、額は少ないのですが貴金属など。
ロシアは、アルミニウム、ニッケル、チタン、パラジウムなどの白金族元素の生産国なのです。パラジウムはエンジン排ガス浄化触媒に使用されており、クルマ(ガソリンエンジン車)の生産ができなくなる可能性があります。
あと、ニッケルとアルミですが、電気自動車(EV)にも使用されており、その開発動向にも影響を与えるかもしれないそうです。
ロシアへの経済制裁では、石油の値上がりだけでなく、産業の基幹である金属資源などにも影響を及ぼし、これからの商品開発にも影響を与えるように思います。
ウクライナのこと(7)(終わり)