ベトナム好きのAkiです。
ちょっと前のことですが、ベトナム中部の古都、フエを旅行しました。
旧王宮を中心とした落ち着いた、とてもいい街です。
王宮正門 工事中でした。
城壁の内部は、かなり広いのですが、建物がほとんどない。
ベトナム戦争で破壊しつくされたのです。
これはあえて残された城内の壁。
ベトナム戦争時の弾痕が痛々しく残っています。
フラッグタワー(国旗掲揚台)です。高さが約29mで、フエのどの場所からでも見ることができる街のシンボルだそうです。元々は木製だったそうですが、 何度か倒壊し、現在あるのは1969年ベトナム戦争中にコンクリートで再建されたものです。見張り台と砲台を兼ねるフラッグタワーは戦争時に米軍とベトコン(南ベトナム解放戦線)の間で激戦地となり、テト攻勢では争奪される度に掲げられた旗がたびたび変わったそうです。
激戦の痕跡が、今でも、まだ確実にあります。
フエはベトナム中部に位置し、200kmほど北上すると北緯17度線(地図の中、ベンハイ川のあたり)があります。この北緯17度というのが、その昔、北と南の二つのベトナムをわける国境だったのです。
しかし、ベトナム戦争が勃発し、 1968年の北ベトナムと解放戦線によるテト攻勢では1月31日から2月24日にかけてフエで戦闘が展開され、街は多大な被害を被りました。テト包囲戦の中で、およそ2800人の官吏、警官、教師、学生が南ベトナム解放民族戦線の兵士によって殺害されたそうです。南ベトナム解放民族戦線は占領した街で南ベトナム政府関係者を形だけの路上裁判で次々に処刑していったが、その中には文民(政府職員)や修道女も含まれていたという。フエでは予め処刑者の名簿が配られており、名簿に名前がある人物は、殆どが後頭部に銃弾を撃ち込まれて射殺されたそうです。
ベトナム戦争の記憶 ~フエ王宮~ (終わり)