Tu&Aki’s Couple Life

ゲイが考える『ベトナム』『アジア』『海外旅行』『日本』『仕事・働き方』そして『大事な彼氏』のこと

台湾のこころ(2)

台湾好きのAkiです。

 

 


この前は『湾生回家』をDVDで見ました。

 

 

tuaki.hatenablog.com

 

それで、台湾人は日本に対して、無意識のうちに懐かしさを感じていて、日本人も台湾を訪れると懐かしさを感じて、それが親日や、親台湾の『こころ』なのだと理解しました。

 

 


今回は、少し古い映画ですが海角七号/君想う、国境の南』を見ました。
これも台湾で製作された映画です。

ロマンティックで、コメディータッチで、純粋に面白かった。
そして、やっぱり泣けました。

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海角七号/君想う、国境の南
(2008年8月台湾公開、監督 魏徳聖(ウェイ・ダーシェン、1969年8月16日ー、台南市出身))
ミュージシャンになるという夢に破れ郵便配達のバイトをしている青年・阿嘉は、ある日郵便物の中から60年前の海角7号宛の小包を発見します。その中にあったのは、敗戦により台湾から引き揚げる事になった日本人教師が、別れなければならなかった台湾人の女性を想って綴った想いのこもった7通のラブレターでした。それから阿嘉は、町興しライブの前座バンドに呼ばれ無理やり駆り出される事になります。そこで出会った日本人女性との恋、見つけた7通のラブレターはやっと阿嘉によって届けられます。そしてライブの観客に後押しされながら愛を告白します。

 

設定が日本と台湾で、過去と現在のロマンスが交錯しつつ物語が進行してゆきます。

この物語には、『たて糸とよこ糸』があるのです。

『たて糸』は、現在の台湾人男性と日本人女性の恋、『よこ糸』は60年前の日本統治下の台湾人女性と日本人男性の恋です。それらが織りなされてこの映画に重みを持たせています。

 

日本統治下の話も映画には含まれているのですが、この映画は台湾で大ヒットしました。それは台湾の人たちが、そのよこ糸(日本統治)にもごく自然に共感したからだと思います。

 

そして、それは、やっぱり、なんとなくお互いが持っている『懐かしさ』のためなのだと再確認しました。

 

 

 

一方、彼氏の国、ベトナムでも、この映画と似たようなことが実際にありました。

太平洋戦争時、ベトナムに進駐した日本兵が、現地のベトナム人女性と結婚し、そのあと夫は日本に帰らざるを得なかったのです、その女性は子供を抱え、苦労しながら育て、ずっと独身のまま、夫の帰りを待っていたのです。そして52年後の2006年に再会を果たしています。もっとも夫は日本で結婚していましたが。

 

www.afpbb.com

 

この話をベトナム人彼氏に言うと、怒りだしました。

『なんで、その日本人は帰っちゃったの? そのベトナム人の女の人はずっとその日本人を好きだったんでしょ。だったら、その日本人はずっとベトナムに居ればよかったんじゃないの?』

いろいろ事情があったんだよ、1954年に日本政府から帰国命令が出て、帰るしかなかったんだよ、とAkiがその男性の替わりに説明しました。


『あ、そう』と、納得したようなしないような彼氏の返事でした。


外国の人を好きになると、いろいろあります。国が違うと文化や習慣が違って戸惑うことも多いのですが、それは二人が一緒にがんばればなんとかなります。でも、国家と国家の関係となるとそうもいきません。

 

ベトナムと日本、今は仲がいいからいいけど。
もし、悪くなったら、自分たちはどうなってしまうのか。

 

台湾映画の話やベトナム人女性の話、
もしかして自分たちにも降りかかるかもしれません。

 

単に昔のはなしというのではなく、今でも現実にあることかも。

 

『台湾のこころ』を考えていたのですが、そんなことも頭をよぎりました。

 

台湾のこころ(2)(終わり)