Akiです。
(蔡英文)※ネットからの引用
台湾で2020年1月11日に総統選挙が行われ、現職の与党・民主進歩党(民進党)の蔡英文氏(63)が再選を果たしました。820万票(得票率57%)獲得の圧勝でした。
一方の最大野党・国民党の韓国瑜氏(62)の得票数は約550万票(得票率39%)にとどまりました。
蔡英文さんは、2016年5月20日から中華民国総統であり、今回の勝利で2024年まで任期を務めることになりました。
彼女の政治的なスタンスは以下のとおりです。
「二つの中国」問題
世界には二つの中国が存在する、それでいいという立場をとっています。既に中華民国(台湾)は独立国家であるので改めて独立宣言する必要がないということです。
両岸関係(大陸中国との関係)
中国(中華人民共和国)とは、穏健な現状維持を目指しています。2019年11月には過去の国民党政府による白色テロ時代に多数の反体制派が弾圧された事件を引き合いに、香港政府と香港警察による香港民主化デモに対する暴力を批判しました。
同性愛・同性婚
同性愛及び同性婚に対して賛成の立場を採り、アジア初の同性婚合法化となる法案成立を推進しました。そして2019年5月24日、司法院釈字第七四八号解釈施行法第27条により「司法院釈字第七四八号解釈施行法」が施行され、中華民国で同性結婚が法律で認められました。同性の法律婚が認められたのはアジア初であり、世界で27番目の国家になったのです。
台湾の政治は、国民党と民進党で二分されています。かつての日本の自民党と民主党との関係、あるいはアメリカの共和党と民主党との関係に近いと思うのですが、そうでもない。それは、単純に保守とリベラルという構図ではないということです。国民党は、大陸で国共内戦から逃れて台湾に来た政党です。長年、台湾を支配し、かつては保守政権と見られていました。しかし、元をただせば台湾を占領した中国軍。それで国民党はあいかわらず大陸中国にシンパシーを感じており、かつて戦った共産中国と手を結ぼうとしているわけです(実際に国共合作と言って過去に手を握ったことがあります)。一方、民進党は台湾で生まれた地場の政党で、台湾が現状の台湾のままであるべきという主張を掲げています。民進党は以前はリベラルと見られていましたが、台湾という国を守ろうとする主張は、むしろ台湾の新しい保守政権ではないかとAkiは思っています。
なので、今回の選挙の結果は、中国が香港を飲み込もうとする動きに台湾国民が敏感に反応し、今回の民進党の勝利につながったということであり、明確に国民党にNoを示したと言えます。
あと、アジア初の同性婚が認められたこと。これは、一見、リベラルの匂いを感じますが、LGBTについても先進的に行動することで、台湾は共産中国とは違う、ということを際立たせることにつながっているように思います。蔡英文のたくみな政治力を感じます。
蔡英文の台湾、舵取りは難しいのでしょうけど、Akiは応援しています。
台湾は膨張する覇権国家中国の防波堤であり、日本が日本として存在しつづけるために非常に大事な国であり、なによりも日本人が感性を共有できる数少ない国なので。
蔡英文の台湾(終わり)