Tu&Aki’s Couple Life

ゲイが考える『ベトナム』『アジア』『海外旅行』『日本』『仕事・働き方』そして『大事な彼氏』のこと

ベトナムの旅(ハノイ)

日本人ゲイのAkiです。

またベトナムハノイに行きました。
2016年、5月のことです。

目的は、もちろんベトナム人の彼氏Tuと過ごすためです。

Tuはカンボジアで働いていたのですが、やっとベトナムに戻ってきたのです。

ハノイは、路上に木々が多く、また湖や池も多くていい街なのですが、
人やバイクが多くて、騒がしいのがたまに傷です。

今回はTuと話をしてロマンチックな場所を滞在先に選びました。
ハノイ北部の西湖のほとりです。Akiは騒がしくて、雑然とした旧市街は意外と好きなのですが今回はTuの意見を取り入れて少し静かなところにしました。
西湖はハノイの若い人が、デートする場所だそうです。じゃあと思ってホテルを予約したのですが、実際ホテルの部屋に入ると少し趣が違っていました。

まず、内装の色が赤。
部屋の真ん中に浴槽。
そのとなりにガラス窓を隔ててベッド。
逆側にキッチン。

ベッドで寝ていると浴槽にいる全裸のTuが丸見えです、
光景としては決して悪くはないのですが、不思議な作りの部屋です。
ほとんどラブホテルです。

でもそこに4泊しました。夜やることは一緒なんで。

昼間はちょっと足を延ばして奇岩で有名なハロン湾や、焼き物で有名なバッチャン村などを見て回りました。

典型的なハノイ観光コースです。
それにベトナム人のTuが一緒なので観光も楽です。
ただついてゆけばいいので。

ハロン湾に行く為にハノイからバスツアーに参加しました。
英語のガイド付きです。
4~5時間ほどバスに揺られての小旅行となりました。

 

乗り合わせた乗客はおよそ30人。
国籍はばらばらです。日本人も4~5人います。
西洋人(アメリカ、オーストラリア、ロシア)、韓国人、中国人(香港)など、
またベトナム人もいました。

ガイドさんは男性ですが、お客といろいろなやり取りをして道中単調な旅を飽きさせないように奮闘してました。

が、

"ベトナム社会主義国としてがんばっています!"
みたいなプロパガンダじみたことを急に言い始めました。

ここでいきなり、西洋人からブーイングです。

”なんでそんなことをここで言うのか!”
みたいなことを激しく言い返しています。

車内は一瞬険悪な雰囲気に。
日本人は何も言いません、韓国人も、
もちろんベトナム人も。

ガイドはそれでも続けます。

”ではクイズです!”
ベトナムは偉大な社会主義国ですが、世界にあるほかの社会主義国の名前を言ってください”

件の西洋人は、完全無視の状態。
なので東洋人チームが答えます。

”中国”  あたり!
北朝鮮” あたり!
キューバ” あたり!

”あともう一つあるよ” とガイドが言います。
東洋人チームは一生懸命考えるのですが、AkiもTuもわかりませんでした。
ロシアでもないし。

するとガイドはしてやったりという顔で、

”それはラオスです!” 
と誇らしげに答えを披露しました。

”おお、ああ” とかいう声がしました。

そうだラオスがあった。
ベトナムの隣の国ラオス灯台もと暗し、というやつです。
その話で東洋人チームだけが盛り上がりました。

しかし、なんで西洋人は ”社会主義” という言葉にそこまで厳しく反応したのでしょうか? ちょっと異常でした。

Akiにもよくわかりません。
東洋人たちはごく軽く聞き流したのですが。

政治的なこと、宗教的なことは一切妥協できない人たちなのかもしれません。
原理原則は絶対曲げない、みたいな。

ふううん、彼らの原理原則ということか、
そういうこともあるかも、とAkiは一応、納得しました。

東洋と西洋の違いを鋭く感じた瞬間でした。

その後、時間はかかりましたが、バスは無事にハロン湾に到着しました。
その間Tuとはずっと手をつないだままでした。


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ベトナム ハロン湾の港)

 

バスから降りて、長旅で痛くなったお尻をかばいつつ、クルーズ船に乗り込みます。
湾内を巡るハロン湾特有の奇岩見物です。

 

 
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 (ハロン湾クルーズ)

 

 

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ハロン湾クルーズ)

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(カヌー体験)

途中、湾内にある桟橋に寄り、洞窟をカヌーで探検しました。

Tuと二人でカヌーに乗り、ときどきTuの頭をオールでたたきながら楽しい時間を過ごしました。

水はお世辞にもきれいとは言えませんが、見上げると鷹が輪を描いて飛んでいました。ハノイの雑踏とは違った静かな時間です。オールの音だけが聞こえています。

 

ほっとする二人だけの時間。よかったです。

 

ハロン湾から、また4時間かけてハノイに戻り、旧市街で軽く夕食を食べてからコーヒーショップに行きました。

コーヒーショップは2階建てで、バルコニーがあり、そこでTuと2人で階下の

雑踏を眺めながらとりとめもない話をしました。

 

最初に出会ってから1年半、

ですが、会うのはこれで3回目。

まだまだ彼氏のことはわかりません。

それで面と向かって話すとまだ緊張するのです。

 

Tuが言います。

”あ、まだ言ってなかったけ?”

”来月からバングラデシュに転勤だよ”

 

えええええええええええ!!!

聞いてない!!

 

この人、そういうことを突然言うのです。

この前、カンボジア勤務が終わってベトナムに帰ってきたばかりじゃん

 

”会社で行かないか、と言われて面白そうだから行くことにした”

 簡単に大事なことを一人で決める人なのです。

 

それで今回はどのくらいの期間行ってるの?

 

”たぶん1年くらい”

 

じゃあ俺たちどうするの?

バングラデシュまで会いにいけないよ

ベトナムですら日本から遠いのに、バングラデシュだともっと遠くなる。

Akiは不満たらたらで言いました。

 

”大丈夫。タイとか、マレーシアとか

あとベトナムに帰る時もあるからその時会えるよ”

と軽くTuは言いました。

 

彼氏が遠くに行く、というのはちょっとショックです。

しかし、考えてみれば、もともと日本ーベトナムの遠距離なので

それがバングラデシュに代わったくらいで大したことはないのかもしれません。

 

まあ、いいか。仕方がない。

わかった、じゃあまたタイかベトナムで会おう!

ということで落ち着きました。

 

原理原則のない東洋人カップルは、すぐ妥協するのです。

それで、意外とうまく付き合うことができています。

 

ベトナムの旅(ハノイ) 終わり