静岡県に住んでいて、県内(遠州)を旅行するAkiです。
コロナ禍の中、マイクロツーリズムを実践してます。
マイクロなんですけど、意外とおもしろい発見があります。
※地図の黒い丸の中が遠州地方
今回はその中ほどの遠州・袋井です。
いつものことなのですがマイナーな観光となりました。
訪れたのは澤野医院記念館。
昔の開業医の建物。
入ると入館者名簿に氏名、住所を書いて終わり。
無料でした。
『いつもだったら詳しく説明してあげるのですけど、今はコロナなんでダメなんです』・・と申し訳なさそうに係りの女性の方に言われました。
”いえいえ、ぜんぜん大丈夫” と自分。
澤野医院記念館;
江戸時代の享保12年(1727)に作られた『山名郡川井村差出明細帳』には、本道(内科)医として澤野氏の名が記され、代々地域医療を担ってきたのだそうです。それで、最近、その澤野氏より袋井市に建物が寄付され、平成13年1月20日に記念館としてオープンしたのです。
居宅、洋館、病棟で構成され、和風の居宅は安政元年(1854)に起きた大地震の翌年に再建され、洋館は大正5年(1916)、病棟は昭和9(1934)年に建築されたものです。
安政年間というと、江戸末期、幕末ですね。
・アメリカからペリー来航
・安政の大地震
・安政の大獄(反幕府、攘夷派への弾圧)
・桜田門外の変(大老井伊直弼が暗殺される)
こんなことがおきた時代です。
文字通り、日本と言う国が大揺れに揺れていた時代です。
表側は洋館のたたずまいなのですが、内側に回ると、日本風の家屋(居宅)があります。こちらが江戸時代のものなのですね、和洋折衷の形式。
洋館の方は、病院の待合室や診察室。
手術室もありました。
この二階は病室。入院患者用の小さなベッドがいくつかありました。
江戸から明治、大正、昭和・・・
300年以上この地域の医療を担ってきたこと、驚きです。
田舎の家としては大きいのかもしれませんが、病院部分を除くと住居はすごく狭い。
あまり、儲からなかったかな。
たぶん、お金じゃなくて、長い間地域の人に尽くしただけ。
昔の日本、そんな人がたくさんいたようです。
遠州・袋井(終わり)