Akiです。
かなり前のことですが、南アジアのうち、インドとパキスタンを旅行したことがあります。インドは南部のチェンナイ(マドラス)を訪れました。パキスタンは、カラチ、イスラマバード、ラホール、ペシャワールなどです。
ここで感じたのは、意外にも日本とのつながりでした。
南インドは当然ですがヒンズー教で、その神々の神殿を見学しました。とにかく寺院の周りは人だらけ。日本人とみると、たくさんの人が寄ってきます、なにかおくれよ、みたいな感じ。その人混みをかき分けて寺院にはいっても、また人の波。靴を脱いで入って、と言われるのですが、この場所に果たして戻ってこれるのか、それすらわからないし、一瞬で自分の靴が無くなってしまうような気がして、脱いだ靴を抱えてお参りしました。
(インドの神様)
ヒンズー教には3つの神がいます。ヴィシュヌ神(毘盧遮那、盧遮那とも言う、鳥神ガルーダに乗る神)、シヴァ神(大自在天)、ブラフマー神。そしてその神には多くの化身がいて、例えばヴィシュヌ神の分身はなんと釈迦なのです。シヴァ神の化身はマハーカーラ(大黒天)、ブラフマー神の化身はサラスワティー(弁才天)、またほかにインドラ(帝釈天)という神もいます。
ヴィシュヌ神、すなわち毘盧遮那仏、実は、これは奈良の大仏様のことなのです。
(奈良・東大寺の大仏様)※ネットからの引用
あと、ヴィシュヌ神が乗る鳥、ガルーダ。ガルーダインドネシア航空のガルーダですね。そして、これは迦楼羅天(かるらてん)のことなのです。奈良の興福寺にそれはあります。
マハーカーラは大黒様、サラスワティーは弁天様、インドラは帝釈天、柴又帝釈天の帝釈天ですね。インドの極彩色の派手な神様たちは日本にも来ていて私たちのごく身近にいるのです。
そして、インドから北へのぼり、パキスタンに行くとちょっと趣がかわってガンダーラ文化というのが出てきます。紀元前1世紀から紀元後3世紀くらいの話です。
いまから2000年前。
(ガンダーラ仏像)※ネットからの引用
仏像なのですが私たちが日頃見る仏様とは顔が違います。
明らかに西洋人顔。鼻が高くて彫が深い。
(苦行する釈迦)※ネットからの引用
そして、苦行する釈迦像、日本の仏様と何が違うかと言うと、リアリズムでしょうか?2000年前なのですが、見たものをそのまま忠実に再現しようとしているように見受けられます。
(奈良・興福寺の阿修羅像)※ネットからの引用
日本の阿修羅像・アスラ、これも元をただせばインドの神様なのです。その表情からガンダーラのリアリズムをちょっと感じます。
インドのヒンズーから始まって、仏教が興り、パキスタンを横切るシルクロードに乗って仏像が彫られ、その土地土地の人々の顔に合わせて仏像は変化し、日本の奈良の都に到達したのでした。
日本との強い関りを感じます。
そのほかの東南アジアの国々へのインドの影響ですが、やはり大きなものがあります。
たとえば、カンボジアのアンコールワット、その建築様式はインドの影響が大です。
それから、インドネシア・バリ島。
(インドネシア・バリ島の寺院)※ネットからの引用
インドネシアではバリだけがヒンズー教を信仰しています、ほかはイスラム。
なのでバリの建築もインド式です。
私たちの『宗教と文化』ですが、南アジアからの影響が、古くからあって、その痕跡は日本のいろいろなところで見ることができます。
Akiにとって、古き日本の発見が『南アジアの旅』の収穫だったのです。
宗教と文化のこと ~南アジアの旅~(終わり)