日本人ゲイのAkiです。
昔の同級生が会社をおこしました。会社員から社長への転身です。今までの会社勤務の経験や人脈をたどって起業したとのことです。ちょっぴりうらやましい気もしますが、Akiは、自分で会社をおこそうなどとは考えません。それはそれで大変だと思うからです。まったく個人でやるのならいいのですが、人を雇ってやるとなると、給与の支払いや保険、年金、福利厚生など、さまざまなことがのしかかってきます。日々の資金繰り、お客さんとの調整や付き合いなどがあり、とてもAkiにはできない、と思っています。だいたい、人を雇うということはその人の人生にある程度責任を持つということですし、到底、Akiには無理なことです。
だから、この同級生は立派だと思いました。
一方、ベトナム人彼氏のTuにもそんな話があるようで、以前、相談を受けました。
”いっしょにフリーランスで仕事をしよう、と友達から誘われてるけど、Akiはどう思う?”
え?、Tu、まだ20代でしょ、早いんじゃない?、もっと経験を積んでからの方がいいと思うけど、とAkiは答えました。
その時、Tuはめずらしく、Akiのアドバイスを素直に聞きました。
”そうだよね、まだまだキャリアを積むべきだよね”
ということで、フリーランスになることはあきらめ、より給料の高い会社に転職しました。それで今は、結構忙しくやっています。Akiは、ほっとしました。会社員だったら毎月決まった給料が入ってきますし。でも、たぶん彼氏は近い将来、自分の会社を立ち上げるだろうなと思います。まずフリーランスで働いて経験を積んで、そしてベンチャー企業を立ち上げる。日本と違って成長真っ盛りのベトナムにはたくさんのチャンスが転がっています。成長期の国には勢いがあるのです。要するにお金もうけができる、ということなのですが、その転がっているチャンスを活かす、というのは、ただそれだけでわくわくする話なのだと思います。
それで、AkiがTuに言いました。
Tu、もし会社を作るなら、俺も手伝うよ
”はは、いつになるかわからないけどね”、とTuが言います。
Tuに経営の才能があるかわかりません。でも、彼氏と一緒にベトナムに住んで、小さなビジネスを一緒にやって、それで一緒に苦労して、二人で築いてゆく、というのもゲイカップルとしてありかなとAkiは思います。簡単なことではないでしょうけどね。まずは、その前にお互いフリーランスになって個人事業の厳しさを知る必要があると思っています。
(ホーチミン市)
※ビジネスチャンスが満載のホーチミン市(HCMC、旧サイゴン)、ネットからの引用
会社をおこすということ(終わり)