リアリズムのことを考えていて、
安倍元首相のことを思い出しました。
安倍 晋三(1954年(昭和29年)9月21日 - 2022年(令和4年)7月8日)。内閣総理大臣(第90・96・97・98代)。2022年(令和4年)7月8日、第26回参議院議員通常選挙のための街頭演説中、手製銃で背後から2発撃たれ、死去。67歳没。
その後、安倍晋三元首相の国葬が、昨年、9月27日、東京・日本武道館で行われたのですが、賛否が大きく割れ、抗議活動が行われる中での開催となりました。
安倍さんは、死してのちも、批判にさらされていましたね。
生前の安倍さんへの批判もすさまじいものがありましたが、
その内容は、おおよそ以下のとおり・・・
・憲法改正の動き: 日本の憲法改正を推進する姿勢を示し、集団的自衛権の行使を容認するなどの方針を進めました。これは日本の平和主義の基盤に関わる重要な問題であり、一部の人々からはその方向性に対する懸念や反発がありました。
・歴史問題: 歴史的な問題についても議論を引き起こすことがありました。彼の歴史観や日本の戦争犯罪に対する公式な謝罪のあり方に対する姿勢に対して、国内外から批判が出たことがあります。
・安保関連法: 安倍政権は、集団的自衛権の行使を可能にする安保関連法を導入しました。これにより、日本の自衛隊が他国の攻撃に協力することが可能となりましたが、これに反対する声も根強く、国内外から批判が集まりました。
・トランプとの関係: 安倍はアメリカのトランプ大統領との関係を重視しましたが、その一方でトランプの保護主義的な政策や国際協定からの離脱に対して、批判が寄せられることもありました。
・経済政策: 「アベノミクス」として知られる経済政策は、景気の浮揚やデフレ脱却を目指しましたが、一部の経済専門家からはその成果や持続可能性について疑問視する声がありました。
・政治手法: 安倍政権は一党支配を強化し、野党やメディアの批判的な声を封じるとされる行動を取ったとの指摘もありました。これにより政治の透明性や民主主義の側面に疑念を抱く人々もいました。
安倍氏を批判する人たちは、政治学者やジャーナリスト、元政治家や市民活動家などで、安倍氏の政治的な立場や価値観に反対する人たちだそうです。
その主な批判グループは、いわゆる護憲派と言われる人たちで、憲法第9条を守ることを目指す思想の人たちです。
戦争は絶対いけない、と説く。そして、他国が侵略してきたときの対応策は考えない、それを議論することも許さない人たちですね。
なぜ、そんな非現実的なことを真面目に、真剣に考えて、デモなどの行動ができるのか、かねがね疑問に思っていました。
8月の終戦記念日が近づくと、TV番組や新聞記事などで太平洋戦争時の悲惨な体験が取り上げられ、さかんに報道されるのですが、それを見ていて、
「護憲派」の主張は、エモーショナルなセンチメンタリズムなんだな、と理解しました。
それは、論理的ではない、感情だけの思考・・・
だから、憲法改正を唱え、有事に対応できる安保関連法を整備した安倍元首相を憎んだんですね。
もちろん、戦争は絶対いけないし、やりたくないし、というのは、それはそうなんですが、現実どうなの、についての答えがない。
それはダメですね。
死してなお批判される安倍さんですが、日本国民の7割が肯定的な評価をしています。
朝日新聞社が2020年9月3日に発表した世論調査では、第2次安倍政権の7年8カ月の実績評価を聞くと、「大いに」17%、「ある程度」54%を合わせて、71%が「評価する」と答えました。一方、「評価しない」は、「あまり」19%、「全く」9%を合わせて28%でした。
「センチメンタリズム」と「リアリズム」。
あたりまえのことなのでしょうけど、「リアリズム」のある政治が大事ということで、国民はそれをわかっているということですね。
リアリズム(3)(終わり)