科学技術コンサルタントをやっているAkiです。
(ほぼセミリタイア状態なのですが)
で、COP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)に関連して感じた違和感です。
COP26、イギリスのグラスゴーで2021年11月1日から12日まで開かれて、日本の岸田首相も参加してましたね。
これは、年々上昇する地球の温度(地球温暖化)のために、地球そのものと地球上に住む様々な生き物の生存が危うくなっている状態を前に、国際社会がどのような対策をとるのか、話し合うための会議なのだそうです。
それで、地球温暖化の原因となっている二酸化炭素などの「温室効果ガス」と呼ばれるものの排出量を、どれだけ減らせるかが、根本的なカギとなっています。
現状、日本に対する締め付けも厳しく、化石燃料を使用して二酸化炭素を排出する「石炭火力発電」をやめるように要求されていて、日本の高校生たちも現地で日本政府向けに「ストップ!石炭」と叫んだそうです。
(ネットからの引用写真)
一方、最近のエネルギー戦略について書かれた記事もあり、
それを転載、一部引用します。
石炭火力についてですが、環境先進国と言われているドイツでも、日本より比率は低いのですが石炭火力は一定程度使われています。
なぜ石炭火力が使われ続けているかと言えば、「供給の安定性と経済性」ということだそうです。要するに、石炭というエネルギーが安定して手に入り、安いということです。これは言い換えれば、安定した、安い電力が手に入るということになりますね。太陽光や風力などの再生可能エネルギーでは日本の場合、コスト高になり、電気料金の大幅な上昇を招きかねない。
環境活動家で、地球温暖化の弊害を訴えているグレータ・トゥーンベリさんはスウェーデンの出身。
スウェーデンの電源構成(下図の右側)を見てみると、日本と違いますね。
原発と水力と風力がメイン。デンマークから北海を渡って、スウェーデンに入るととき、おびただしい量の風車を目にします。
北海の風と山岳地形による水の流れが電源構成を決めているということだと思います。
だから、グレータ・トゥーンベリは、なんでみんなこれをやらないのか、と噛みつく。
でも、日本の場合、スウェーデンとは地形も違うし、北風も吹かない、また人口も圧倒的に多い。
だから、安価?な現在の電力を供給しつづけるには今の電源構成を維持するしかない、と思います。石炭火力を辞めて、電気代が上がると、生活そのものが成り立たなくなってしまいます。
「STOP 石炭」と叫んでいる一部の日本の若者。
単に、メディアに踊らされている、そんな「違和感」を感じるのです。
違和感(1)(終わり)
PS. それでも二酸化炭素の排出は下げなければならないので、石炭を燃焼(発電)する際に発生する二酸化炭素を吸収したり、違う物質に転換する技術開発が進められています。これが稼働し始めれば、二酸化炭素を出さない石炭火力が可能となるのです。日本にとってはこれが正解なのでは?、と思うのですがどんなもんでしょうか?