『日本人が誤解している東南アジア近現代史』という本を読みました。
著者は、川島 博之氏。
学者さんですね。
でも、現在は、ビングループ主席経済顧問。
ビングループというのは、ベトナム最大の私有企業であるコングロマリット。事業は不動産、ホテル・リゾート開発、遊園地事業、小売業、病院事業、教育事業など多岐にわたり、ベトナムの自動車メーカーであるビンファストも傘下にある巨大な企業です。
ということで、ベトナム好きのAkiは、この本を読んでみました。
その内容のごく一部・・・
ベトナムは、共産圏で、中国やソ連(現在のロシア)と伝統的に仲がいい、というのはまったくの誤解。東南アジアで唯一、中国文明圏に属しているものの、1000年に及ぶ支配を中国から受け、その後に独立。アメリカとは、ベトナム戦争を戦ったものの、北部での地上戦は行われず、そのため、それほどの憎しみを持っていない。
ミャンマー独立で日本軍が支援したスーチー氏の父
太平洋戦争開戦後の1941年12月16日に、スーチー氏の父のアウンサンは日本軍の支援を得て、タイ王国の首都バンコクでビルマ独立義勇軍を創設。日本軍と共に戦い、1942年3月にラングーンを陥落、1942年7月ビルマからイギリス軍を駆逐することに成功した。しかし、日本の敗色濃厚とみるや、イギリスにつく事を決意し、1945年3月、北部でビルマ国軍の一部が日本軍に対し決起した。ミャンマーの場合、独立にあたって日本が支援した事実は、伝えられていてそれが、現在の親日につながっているそうです。
ベトナムの話はなんとなく知っていたのですが、そのほかの東南アジアの国の歴史、あるいはそこに定住している華僑のことを知ることができました。
今までの、東南アジア本とは趣きが違う。
東南アジアの人たちと、ビジネスも含めて、どう付き合うべきか、実践的な良書だと思いました。
東南アジア近現代史(終わり)