Tu&Aki’s Couple Life

ゲイが考える『ベトナム』『アジア』『海外旅行』『日本』『仕事・働き方』そして『大事な彼氏』のこと

彼氏のこと(2)

日本人ゲイのAkiです。

 

 

ベトナム人の彼氏について書いています。 

彼氏のTuはなんでも食べる人です。出されたものは全部食べます。これはベトナム人だからというよりもそう育てられたからだと思います。ご両親は二人とも教育者だそうです。


すごいね、なんでも食べてえらいね!、
 と子供に言うように、ちょっと上からAkiがTuに言います。

で、
  Tuが好きなものはなに? 今度はなに食べたい?と聞くと、

『好きなものはないよ、Akiが好きなものでいいよ』と言います。

  え? 好きなものないの? そんなことはないでしょ。

『ううん、本当にそう。今まで生きてきて、これはおいしいって思ったことは一回もない、お腹がすいたら、ご飯を口からいれてるだけだよ』

  へええ。そうなの。

そういう人も世の中にはいるかもしれない。Akiは魚介類、肉、パスタ系、中華とか、和食だったら天ぷら、すきやきとか、好きなものはいっぱいあるのですけど。

もう4年も付き合っているので、高い食事は遠慮してそう言っている、ということではなく、本当にそうなんでしょう。

ということは、あまり高いものは食べさせても無駄、ということになります。
ある意味、お金のかからない彼氏なのです。
 

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(彼氏はひたすら食う)※食べ放題の焼肉レストラン、残さずひたすら喰らう、あまり会話もない。彼氏の要望でハートマーク付けました。

 

普段、彼氏はハノイで仕事をしているのでアパートを友達とルームシェアして住んでいて、自炊生活をしてます。でも、食事を作るのは年下の友人です。Tuは食べるだけです。たぶん、黙々と食べてるのでしょう。


そして、週末になると実家に帰ってママの料理を食べます。

 ママの料理は最高だ!、とTuは言います。
 ママだけが僕の味覚を知っている!、だそうです。


ママの料理だけは別なのです。が、ほかの料理はどこで何を食べても感動はありません。ただ、むしゃむしゃ残さず食べるだけです。

一見、マザコンのように思えるのですが、ベトナムでは普通で、家族との間の距離がものすごく近いのです。実家に帰ると、自宅だけでなく親戚の家にも行きます。一族が一つの地域にまとまって住んでいるので行き来が簡単にできるからです。

 

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ベトナムの家)※ネットからの引用ですが、Tuの実家もこんな感じです。3階立てで2階が彼氏の部屋。こういう建て方の家が非常に多い。一度だけですが、ネットで生中継して部屋を見せてくれました。

 

チャットをしようとして、
『今、親戚のところに来てるからあとでね』とたまに言われます。

実家に居ても、ときどきママに頼まれて、チャットが中断します。言いつけられると、いそいそと動き回っているようです。日本とは違うかな。こんなに親の言うことは聞かないし。Tuの実家はハノイからバスで2時間ほどのところにあります。実家は町の中心部に新しく建てたものですが、その前までは別の ”村” に住んでいたそうです。ベトナムの村、「村の掟(おきて)は皇帝の法律に勝る」と言われてきたそうで、自主独立した自治組織としての性格が強いそうです。実際、飛行機でハノイに近づくと、緑豊かな水田とともに点在する ”村” が見えます。ただ単に、家々の集合体というのではなく、防御もできるような構造のようで、その団結力が垣間見えます。

故郷と家族、親戚を大事にすること、日本の比ではありません。だけど、ママの料理だけおいしくて他はどうでもいい、みたいだとちょっぴりAkiはさみしいのです。

彼氏のこと(2)(終わり)
不定期になるかと思いますが、これからも彼氏のことを書いてゆきます。