コロナ禍の合間の国内旅行です。(6月のことです)
ここは奈良・興福寺。
さすがに外国人の姿を見えません。
でも、そのかわりにものすごい数の修学旅行生。
興福寺に来た目的は、この境内にある国宝館で、有名な阿修羅像をふくむ八部衆像を見ることです。
八部衆像とは、奈良時代、天平6年(734年)のもので、
五部浄、沙羯羅、鳩槃荼、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、畢婆迦羅像のことです。
八部衆とは「8つの種族」の意味で、古代インドの神話伝承に起源を持ち、後に仏教に取り入れられ、仏法の守護神とされたのです。
実物を見て感じるのは、その『写実性と国際性』です。
少年の憂いを表現した阿修羅像(写真の最後の像)。その時代(8世紀)の少年が憂い、悩んでいる様子がよくわかります。それと、纏っている衣装。唐および西域地方の影響を強く受けていますね。大陸のシルクロードやインドの匂いがします。日本という国がどう形成されてゆくのか、その経過を見ることができるのです。
奈良・興福寺(終わり)