技術コンサルをやっているAkiです。
企業だと、経営戦略とか、技術戦略とかを作るのですが、
これからの戦略作りは、ロジカルシンキングではなく、
PDアプローチだ、と言う記事。
ある課題に直面した場合、問題の原因を追求する(ロジカルシンキング)のではなく、問題を克服した事例を身近なところから探し出すのがPDアプローチ。
ポジティブな逸脱者であるPD(ポジティブデビアンス)とは、対象となる集団のなかでポジティブな方向に逸脱した外れ値のことを指します。統計分析ではこの外れ値は除外されます。しかし、その課題においては、この外れ値に解決の希望を見出すのです。
離職率の例でいえば、辞めた原因を追求するのではなく、辞めた人と同じような条件のなかで辞めずに従業員満足度も比較的高いPDを探し、その行動や周りの環境を観察することが考えられます。
この場合、PDは実は本人ではなく、その直属の上司であったり、家族であることも考えられます。その結果、離職率低下につながるPD行動が明らかになる可能性があります。
たとえば、従業員満足度の高い人たちは、上司とコミュニケーションを頻繁にとり、悩み事等について相談にのってもらう、あるいは少なくとも話を聞いてもらうことで不満が解消されていることがあります。
このような上司がPDとなります。次に必要なステップは、PDとして特定された上司の行動を明らかにし、実践を通じて組織内で普及させていくことです。人は悪者扱いにされれば反発します。しかし、いい取り組みについては、それによって業績が上がるのであれば、積極的に学び、行動変容につなげていくでしょう。
要するに、問題の原因を究明して、その対策を練る、というのではなく、身近な成功例を探して、それを展開させてゆくのが、PDアプローチ。
対象となる集団のなかでポジティブな方向に逸脱した外れ値、を採用する、というのに惹かれますね。ロジカルシンキングだと、平均的な、模範解答しか出てこない。
PDアプローチの方が実効性がありそうな気がします。
PDアプローチ(終わり)