マイクロツーリズムを実践中なのです。
あと、趣味の写真も。
※黒の円内が遠州地方
今回は、天竜川に架かる橋です。
以前、ベトナムのハノイにあるロンビエン橋について書きました。
ベトナム人彼氏が送ってきてくれた写真を見て、風格と歴史(1902年建設)を感じました。
特に、独特の橋梁、トラスがいいですね。
構造は鉄骨によるトラス構造で、優美な曲線も併せ持ち、シルエットがエッフェル塔を横にしたようにも見える・・・そうです。
※トラス橋;桁部分にトラス構造を使った橋で、トラスとは細長い部材を両端で三角形に繋いだ構造のことを言う。それを繰り返して橋桁を構成する。
それで、日本の橋はどうだろう、って思って天竜川に架かる橋を見てきました。
一つは東海道の鉄橋・・・
静岡県道261号磐田細江線の天竜川橋(自動車道)
1933年完成の鉄橋(曲弦トラス橋14連)。
橋長919.5m、橋幅7.3m。対面通行。
下から見上げても、実際に橋を通行しても、趣があっていいですね。
トラスが本当にきれい。
次は、東海道本線(鉄道)の上下線の鉄橋
よく見ると、上りと下りで鉄橋が別にあって、形も違います。
天竜川に架かる東海道本線の橋で、現在使用されている下り線は1913(大正2)年に作られました(19連の曲弦トラス、丸みを帯びている方)。一方、上り線は1981(昭和56)年に完成したもので、平行弦トラス(上と下の梁が平行)となっています。
下り線は1913年に作られたということですから、実に古い。
今から107年前!
曲弦トラスは昔の橋で多く使われ、平行弦トラスは最近の例が多いようです。
もうちょっと南に行くと、新幹線鉄橋。
こちらは優美というより、機能性を感じさせます。
無駄が一切ない感じ。
でも、やはりトラス構造(平行弦トラス)の橋。
さらに、新幹線から南。
もうちょっと行くと太平洋です。
自動車用の掛塚橋(かけつかばし)、というのがあります。
実際にクルマで渡ってみました。
1955年(昭和30年)建設、橋の長さ877m、幅6.5m。
こちらは日本最初のゲルバートラス型の橋だそうです。
※ゲルバートラス橋;片持ち梁、片側だけで支えられた空間に水平に突き出る構造を使って作られた橋
入り組んだ鉄骨で作られる鉄橋、
無機質な材料なのですが、その組み合わせで作られる曲面。
優美さを感じさせます。
あと、橋を渡るとき、その骨組みに守られているという、
安心感もありますね。
それと、この橋が一番、ハノイのロンビエン橋に似ている、ように思いました。
ベトナム・ハノイのロンビエン橋もきれいだけど、日本にもたくさんの美しい橋があるんですね。
自分としては、ちょっと驚きにも似た発見でした。
トラス。
機械的で、幾何学的。
でも、空のキャンパスに描かれた抽象画、そんな美しさを感じる・・・