日本人ゲイのAkiです。
季節はずれの話題で恐縮ですが、
ベトナム人の彼氏Tuにとってテト（Tet）は一大イベントです。いわゆる陰暦の正月のことです。日本では西暦で正月を祝うようになっていますが、ベトナムでは陰暦でテトを祝います。なので日本の正月が過ぎたあたりからTuはそわそわし始めます。テトの時は必ず、実家に帰るのです。だいたい１月下旬から２月初旬にかけてテト休暇となります。Tuの場合、準備もあるので早めに休暇をとって実家に帰り、両親や親戚と一緒に掃除や飾りつけ、ごちそう作りなどを手伝うのです。ちなみに２０１９年のテト休暇は2月2日(土)から2月10日(日)までの9連休でした。あと５月もメーデーなどあるのでちょっとした連休にはなるようです。
（ベトナムの正月料理） ※ネットからの引用
Tuは、ママからいろいろ頼まれた買い物をハノイですませ、それを持って実家に帰りました。ママの言いつけは絶対なのです。そのあとは家を大掃除して、きれいに飾りつけしてTuの仕事は終わります。テトの期間に入るとなにもしません。毎日、飲んだり食べたり、親戚が来たり、行ったりして過ごしています。このあたりは日本と同じですね。
テトのあとのTuを見ると明らかに太っています。一度、故郷の様子をネットで生配信してくれましたが、のんびりとした田舎の風景とともに太ったTuが映っていたのです。
飲んで食べて寝ているだけですからね。
あと、お年玉です。Tuにはたくさんのいとこがいるのでまんべんなく配る必要があります。金額的にはばかにならないようです。テトはもの入りなんです。Tuも会社からお年玉をもらえるようなのですが、微々たるものですぐになくなってしまいます。Akiはテトの期間は日本で仕事をしているのでベトナムに行くことはできません。でも、チャットをやっているのでTuの浮き浮きした気持ちがよく伝わります。テトが終わって実家からハノイに戻ってきても、大学時代や前の会社の友人達とのパーティーにいそいそと出かけてゆきます。テトは ”再会” の場でもあるんですね。国中がテトで浮き浮きしているので ”再会” も大盛り上がりのようです。
しかし、Akiが言います。
Tu、もうテトは終わったんだから、そのブタみたいになった体をなんとかしなさい
じゃないともう付き合わないよ
”えええええええええええ”
”大丈夫、すぐにもとに戻るから、ははは”
それでテトの後はTuは減量したり、運動したりして一生懸命に体重を落としていました。そして、そのあと久しぶりに会うと、確かに以前のTuに戻っていました。
Akiの彼氏は、そんなかわいいところがあるんです。
テト（旧正月）のこと（終わり）
